日時 | 平成25年3月10日(日) |
---|---|
会場 | 島根根県立中央病院 (島根県出雲市姫原4丁目1−1) |
テーマ | 「地域の医療を支える教育と臨床の融合」 |
会頭:中山健吾(島根県立中央病院 病院長)
第23回日本医学看護学教育学会学術学会は島根県出雲市にある島根県立中央病院を会場として2013年3月10日に開催させていただきます。この出雲の地では2012年7月21日から約4か月間、古事記1300年を記念した一大イベント「神話博しまね」が開催されます。残念なことに学会が開催される時期にはすでに終了していますが、その主会場である県立古代出雲歴史博物館には銅剣、銅鐸、銅矛などの国宝が常設されています。また60年に一度の出雲大社大遷宮(2013年5月に完了)など当地は歴史、文化の深みのある地域です。周辺地域には水の都、城下町松江市(県庁所在地)、世界遺産の石見銀山遺跡やジオパークの候補地、隠岐の島など観光地もたくさんあり、またカニに代表される冬の「海の幸」を十分楽しめます。3月という年度末のあわただしい時期ではありますが、多くの皆さんの参加をお待ちしています。
今回のテーマは「地域の医療を支える教育と臨床の融合」とさせていただきました。昨年度の第22回大会(会頭 鳥取大学医学部保健学科 前田隆子教授)は「医療、教育、研究の融合」をテーマに開催されました。「医療、教育、研究の融合」が今なぜ求められているかを考えた時、この目的の一つが地域の医療を支える人材を育成する事であってほしいと願いテーマを設定しました。2011年3月11日の東日本大震災で改めて感じた事は生活、安全保障としての医療の重要性です。震災地域では医療の再生なくして地域社会の復興はありません。島根県においても西部地域や中山間地域の医療機関が深刻なマンパワー不足にあり、その地域住民が生活できる基盤が崩壊しつつあります。われわれが取り組んでいる医学看護学教育や臨床の成果は一部を除いて地域住民や患者に還元されるべきものだと考えます。今後益々このような視点を持った教育、臨床が求められると考え、今回のテーマを「地域の医療を支える教育と臨床の融合」としました。
学会のプログラムとして,島根県の医療担当参与であり全国自治体病院協議会副会長の中川正久前病院長に「島根県の地域医療の現状と展望」のテーマで特別講演を企画しました。会頭講演としては「医療の質」評価と病院からの積極的な情報発信についてお話しする予定です。病院事業は典型的な労働集約型産業であり、診療の品質を評価する尺度は「医療の質」です。医療スタッフのほとんどは国家資格を有する専門家ですので、専門知識や技術の習得に努めることは当然のことですが、その労働の成果としての「医療の質」については、専門性が高いため一般市民や患者さんが評価することは非常に難しいと思われます。だからこそわれわれ専門化集団は自ら進んで「医療の質」を臨床指標などの形で可視化(数値化)し、診療内容の透明性を高め、治療成績などを積極的に情報提供することが必要と感じています。会頭講演では当院での取り組みについて紹介できればと思っています。
学会で最も有益な事は会員の皆さんの日常の取り組みや経験、成果を発表していただき、討論することです。小さな学会であるメリットを生かして活発な討論、より本音の話ができればと期待しています。皆さんからの積極的な演題の応募と多くの方々の参加をお願い申し上げます。
講師:中川正久(島根県参与 病院事業管理者)
講師:中山健吾(島根県立中央病院 病院長)
医学看護学教育に関するもの、コミュニケーションに関するもの、医学看護、心理学、保健医療全般に関するもの等、幅広く一般演題を募集致します。
*当日の学会参加も可能ですが、なるべく事前申し込みにご協力下さい。
〒693-8555 島根県出雲市姫原4丁目1-1 島根県立中央病院 看護局
TEL:0853−30−6413
FAX:0853−21−2975
E-mail:yume.ns@spch.izumo.shimane.jp
〒693-8501 島根県出雲市塩冶町89-1 島根大学医学部環境予防医学内
TEL:0853-20-2169
FAX:0853-20-2165
E-mail:yoshima7@med.shimane-u.ac.jp
宿泊のご予約は各自でお願い致します。
学術学会会頭中山健吾(島根県立中央病院 病院長)
第23回日本医学看護学教育学会学術学会は島根県出雲市にある島根県立中央病院を会場として2013年3月10日に開催されました。今大会のテーマは「地域の医療を支える教育と臨床」とし、特別講演では中川正久島根県病院事業管理者から「島根県の地域医療の現状と展望」が紹介されました。島根県だけでなく全国の多くの地域にある医療機関が深刻なマンパワー不足にあり、その地域住民が生活できる基盤が崩壊しつつあります。東日本大震災で被災した地域でも医療の再生なくして地域社会の復興はありません。われわれが携わっている医学看護学教育や臨床領域の成果は主として地域住民や患者に還元されるべきとの視点を持った教育、臨床が今後益々求められると考えます。
学会当日は遠く関東や福岡、和歌山、広島などから104名の参加をいただきました。4会場で計37題の発表、活発な討論がなされました。主催者として心よりお礼を申し上げます。また今学会の総会では日本医学看護学教育学会の理事長が塩飽邦憲先生(現島根大学副学長)から山下一也先生(島根県立大学副学長)への交代が決定されました。またこれに伴い学会事務局も島根大学医学部環境予防医学内から島根県立大学出雲キャンパス内に移転しました。新体制での日本医学看護学教育学会のますますの発展が期待されます。
出雲の地ではもうすぐ60年に一度の出雲大社大遷宮(2013年5月10日)が執り行われ、その後約1か月間は数々の催しが行われます。それに合わせて出雲大社の隣にある県立古代出雲歴史博物館では銅剣、銅鐸、銅矛などの国宝の常設と「出雲大社大遷宮」特別展が開催されています。また周辺地域には水の都、城下町松江市(県庁所在地)、世界遺産の石見銀山遺跡やジオパークの候補地、隠岐の島など観光地もたくさんあります。機会を見つけて是非島根県にお越しいただければ幸いです。
次回の開催地は益田地域医療センター医師会病院&石見高等看護学院です。多くの皆様とお会いできることを楽しみにしております。
最後に出雲の地での学会に多くの皆さんが参加いただいた事にお礼を申し上げるとともに、本学会のますますの発展と祈念いたします。